16歳のダックスさんの相談がありました。

2か月前から立てなくなって
ずっと寝ている状態なんです。

「マッサージで気持ちよくしてあげたい」

「食欲が減ってきているので食べてほしい」

これまで
「マッサージを受けた後、立とうとして踏ん張ってやる気になった」
「むくみが取れて、おしっこがたくさん出ました」
「施術した日はごはんを食べて、よく寝てくれました。」

そんな生の声をいただいています。

でも・・・私は神の手ではありません。
寿命を延ばすことはしてあげられません。

ダックスさんを抱っこして望診・触診し感じ取ります。

・ほとんど見えなくなったと言われていますが、眼の曇りや乾燥はありません。

・体を右上にして横にすると首をもたげて、自分で上半身を支えられます。

・肩の筋肉は肩甲骨がすぐに触れるほど減っています

・後ろ足の神経反応は薄いです

・尻尾は動く、反応がある

・口の臭いがあります・・・鼻汁は歯槽膿漏が原因かもしれません

・体臭はありません

・皮膚の感触はまだ固くなってなく、胸のむくみは点滴の吸収する力が少し落ちてきている。

など気付くことを飼い主様に伝えます。




マッサージをしながら
誤嚥予防のお水の取り方・バスタオルを丸めて姿勢の取り方
床ずれにならないようにする具体的な注意部位
自家点滴をされているので むくみを残さないようにすることを実際に行いました。

鼻汁が出て呼吸が辛そうと飼い主様が心配されているので
『カモミールの使い方』を実践しました。

カモミール温湿布
①熱く蒸気が出ているときは愛犬の鼻の傍に置き(火傷しないように)蒸気を吸入
②42度くらいになったらコンプレス
③冷めてから濡れタオルにして目・鼻・口周りを拭く

飼い主様の手のひらでダックスさんの体を触ってもらいホットコンプレスを感じてもらいました。
クーラーの効いた部屋は動かないダックスさんの体を冷やしています。

体を温めてあげることで
血液循環を良くして細胞の隅々まで酸素を送ることになります。

動けなくなっても
抱っこをされて外に出ることが大好きなダックスさん。


残された時間は限られているかもしれません。
大阪に嫁いでいるお嬢さんも愛犬との大切な時間を過ごすために実家に戻られていました。

快適に過ごせるように!
愛犬と飼い主様が幸せを感じられるようにセラピストとして心を込めて支えたいと思います。

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